コラム|ビズブースト株式会社

リスティング広告運用代行とは?費用相場・業務範囲・代理店の選び方

作成者: 高野 大介(たかの だいすけ)|2026/09/15 15:00

リスティング広告の運用代行を検討し始めたものの、候補の会社がどこも同じに見える。手数料20%が高いのか安いのかも判断できない。比較サイトを見ても情報量が多いだけで、決め手が見つからない。そんな状態ではないでしょうか。

リスティング広告の運用代行とは、検索結果に表示される広告(Google広告・Yahoo!広告)の設計から日々の運用・改善までを専門会社に委託することです。リスティング広告そのものの基本は、別記事で解説しています(リスティング広告の基本の解説はこちら)

候補がどこも同じに見えるのは、手数料の「率」と知名度だけで比べているからです。手数料が何の対価なのかと、会社を見極める軸さえ分かれば、候補を自分のものさしで比べられるようになります。

本記事では、運用代行の手数料相場と料金体系、依頼できる業務範囲、代理店のタイプ別の絞り方と発注前に聞くべき質問リスト、自社運用との損益分岐の考え方を、稟議にそのまま使える形で解説します。なお、BtoB商材で商談につながる広告設計そのものは別記事で扱っています(【リンク設定:btob リスティング広告|アンカー: BtoBでリスティング広告の成果を出す設計はこちら】)。まずは、いちばん気になる金額の話から始めましょう。

 

 

リスティング広告運用代行の手数料相場と料金体系

手数料の相場は、広告費の20%前後がひとつの目安です。ただし、率だけを見ても適正かどうかは判断できません。広告費と手数料の区別、料金体系のタイプ、初期費用や最低出稿額まで含めた「総額」で見ることが、比較の出発点になります。

広告費と手数料――「どこに・何を」払うのか

運用代行を使う場合の費用は、支払い先の異なる2種類に分かれます。広告費は媒体(Google・Yahoo!)に払うお金、手数料は代行会社に払うお金です。この区別が曖昧なまま総額だけを見ると、「高い・安い」の判断を誤ります。

注意したいのは、「広告予算は月50万円」という言い方が2通りに解釈できることです。媒体に使う広告費として50万円を確保するのか、手数料まで含めた総予算が50万円なのかで、金額は次のように変わります(数値は説明用の仮の値です。以降の数値例も同様です)。


社内の合意や稟議では「広告予算」という曖昧な言葉を避け、「媒体広告費」と「手数料込み総予算」のどちらなのかを書き分けてください。

支払いフローは大きく2パターンあります。自社が媒体と直接契約して広告費を媒体に払い、手数料だけを代行会社に払う形と、代行会社が広告費を立て替えて手数料と合算で請求する形です。請求書の枚数や支払サイトが変わるため、経理への確認事項として面談時に聞いておくとスムーズです。

稟議に載せるときは、媒体広告費と手数料を分けて書いたうえで月額総額を示します。役員や経理が知りたいのは「結局、月にいくら出ていくのか」だからです。

手数料の相場は「広告費の20%前後」

手数料は、一般に広告費の20%前後が目安とされています。私たちが支援や相談の現場で見てきた限りでも、おおむね同じ水準です。ただしこれはあくまでレンジであり、これより高い・低いだけで良し悪しは判断できません。

注意したいのは、広告費が小さい場合の「最低手数料」です。多くの会社は月額の最低手数料を設けており、たとえば広告費10万円で最低手数料が5万円なら、実質の手数料率は50%になります。少額でリスティング広告を始めたい場合ほど、率ではなく金額で確認する必要があります。

20%という水準の背景には、キーワードや広告文の調整、予算管理、レポート作成といった継続的な運用工数と専門性があります。ただし、何にどれだけの工数をかけてくれるのか(業務範囲)は会社によって違います。率の妥当性は、この範囲とセットでしか判断できません。

代表的な料金体系は4タイプ――向き不向きと注意点

料金体系は、広告費に率を掛ける「料率型」が主流ですが、それ以外のタイプもあります。分類の仕方は会社や資料によって異なり、工数ベースの体系を設ける会社もありますが、ここでは代表的な4タイプを整理します。自社の予算規模と目的に合うかどうかで見てください。

 

どのタイプにも一長一短があり、成果報酬型が悪いわけでもありません。大切なのは、仕組みを理解したうえで「自社の予算規模と目的に合うか」を確認することです。

手数料以外の費用条件と月額総額の計算例

手数料率のほかにも、総額を左右する費用条件があります。契約前に必ず確認したいのは次の4つです。

    • 初期費用: アカウント構築や初期設計の費用。会社により0〜10万円程度と幅があります
    • 最低出稿額: 「広告費は月◯万円から」という下限。自社の予算が届くかを確認します
    • 最低手数料: 前述のとおり、広告費が小さい場合に実質率を押し上げます
    • 契約期間: 6カ月などの最低契約期間が設けられる場合があります。途中解約の条件とセットで確認します

これらを含めると、月額の総額は次のように計算できます(媒体広告費30万円を確保する前提の例です)。

この表は、稟議書の費用欄にそのまま転記できる形式です。複数社を比較するときも、同じ広告費を想定したときの月額総額で並べると、条件の差が正確に見えます。なお、広告費そのものをいくらにすべきかは本記事では扱いません(【リンク設定:リスティング広告 費用(後続記事公開後)|アンカー: リスティング広告の費用相場(広告費本体)はこちら】)。

率と総額の見方が分かったところで、次の疑問はこうなるはずです。その手数料は、何の対価なのか。

 

リスティング広告の運用代行に依頼できる業務範囲
手数料20%は何の対価か

手数料は「管理画面を操作する作業代」ではありません。初期設計から日々の運用、分析・改善提案までを含む一連の業務への対価です。そして、この範囲は会社によって大きく違います。範囲を確認せずに率だけで比べることが、選定の失敗のいちばんの入口です。

依頼できる業務の全体像

標準的な運用代行の業務は、大きく3つの層で構成されます。


発注者として毎月受け取る主な成果物は、レポートと定例での改善提案です。日々の運用は見えにくいため、レポートの中身が運用の質を映す鏡になります(見極め方は次章で扱います)。

会社によって「どこまでやるか」が違う

同じ「手数料20%」でも、含まれる業務範囲は会社ごとに大きく違います。範囲が分かれやすいのは、LP(広告のリンク先ページ)の改善提案、タグ・計測の設定、バナーなどクリエイティブの制作、商談・受注データ(オフラインコンバージョン)やMA/CRMとの連携、内製化を見据えた引き継ぎ支援といった、広告の外側にある業務です。

範囲外の業務は、別料金または対応不可になります。計測タグの設置が範囲外で、想定していなかった追加費用が発生する、といったケースです。見積もりの段階で「どこまでが手数料の範囲で、何が別料金か」を書面で確認しておくと、後のずれを防げます。

仮に手数料率がA社15%・B社20%だったとしても、レポート提出までのA社と、LP改善提案まで含むB社では、買っているものが違います。この「範囲と体制を見る目」を、そのまま会社選びの軸に発展させましょう。

失敗しないリスティング広告運用代行会社(代理店)の選び方

会社選びは2段階で考えると迷いません。まず代理店のタイプで候補を絞り、次に個社を5つのチェックポイントで見極める、という順序です。おすすめの会社を並べる代わりに、どの会社にも当てられる「絞り方」と「選ぶ軸」として使ってください。

まず代理店のタイプで候補を絞る

運用代行を手がける会社は数が多く、個社を順に見ていくときりがありません。得意分野で大きく分けると、次の4タイプに整理できます。

どのタイプが優れているかという話ではなく、自社の予算規模・商材・任せたい範囲に合うタイプから候補を選ぶことが、比較の手間を減らす近道です。BtoB商材で商談までの接続を重視するなら、BtoB・業界特化型か、BtoBの実績を確認できる専門会社が第一候補になります。

個社を見極める5つのチェックポイント

タイプで絞った候補は、次の5点を確認すれば差が見えてきます。

 

BtoB・自社と近い商材の実績があるか

BtoB商材では、CVはゴールではなく商談への入口です。検討期間が長く関係者も多いため、CV数だけを追う運用では「件数は取れたのに商談がゼロ」という結果になりえます。

だからこそ、BtoBや自社と近い商材の実績に加えて、「CVのその後」を追う姿勢があるかを確認してください。商談化したかどうかを営業側に確認する運用をしているか、MA/CRMと連携した計測に理解があるか、といった観点です。

アカウントの権限と開示

広告アカウントは、自社が管理者権限を持ち、配信状況をいつでも確認でき、解約後もデータや検証の履歴を利用できる状態が望ましいです。アカウントに蓄積される配信実績や検証の履歴は、手数料を払って積み上げた自社の資産だからです。

名義そのものより重要なのは、権限とデータの扱いです。代理店が管理するアカウントでも、権限や引き継ぎの条件が契約で適切に定められていれば問題ない場合があります。逆に、条件が曖昧なままだと、解約時にアカウントごと手元に残らず、蓄積したデータを引き継げないことがあります。契約前に「誰が管理者権限を持つか」「配信データを閲覧・取得できるか」「解約時にアカウントと履歴はどうなるか」の3点を確認してください。

レポートと定例の中身

レポートは、数値表の羅列か、それとも「なぜこの結果になったか(要因)」と「来月何をするか(次の打ち手)」まで書かれているかで見分けます。数字だけのレポートは、極端にいえば管理画面のコピーであり、運用の中身が見えません。


見分け方はシンプルで、商談の場で「レポートのサンプルを見せてください」と頼むことです。あわせて、定例ミーティングの頻度と、そこで何を議論するのかも確認しておきましょう。

担当体制――営業と運用者の距離

多くの代行会社では、提案する営業と実際に運用する担当者が分かれています。この体制自体が悪いわけではありませんが、面談で聞いた提案と開始後の運用にギャップが生まれやすい構造ではあります。

確認したいのは、運用担当者と直接話せる体制かどうかです。可能なら契約前の面談に運用者に同席してもらい、1人あたり何社を担当しているのかも聞いてみてください。ただし、担当社数だけでは判断できません。1社あたりの規模や媒体数、チーム制かどうかで実態は大きく変わるからです。自社に割いてもらえる標準的な工数、運用者が不在のときのバックアップ体制、日常の連絡窓口と返信までの目安をセットで聞くと、体制の実像がつかめます。

契約条件――期間・解約・引き継ぎ

契約条件は、期間・解約・引き継ぎの3点を契約前に確認します。最低契約期間(6カ月など)の有無、解約予告は何カ月前か、解約時にアカウント・レポート・検証結果をどう引き継げるか、です。

 

「やめたいときにやめられるか」は、役員が必ず気にする点でもあります。撤退条件が明確なら、開始の稟議も通しやすくなります。

なお、「Google Partner」などの認定代理店バッジは、品質保証と誤解されやすい点に注意が必要です。Google Partnerは、広告利用額・最適化スコア・担当者の認定資格保有状況といった要件を満たした企業に付与されます(出典: Google広告ヘルプ、2026年7月参照)。一方、LINEヤフーの「Sales Partner」認定は主に前年の取扱高を基準とする区分で、運用実績については別に「Ads Operation Badge」などの認定が設けられています(出典: LINEヤフー for Business、2026年7月参照)。制度ごとに基準は異なり、いずれも一定の実績を確認する材料にはなりますが、自社商材への適合や担当者個人の力量を保証するものではありません。認定の有無は参考程度にとどめ、ここまでの5点で確認してください。

 

 

運用代行会社に発注前に聞くべき質問リスト
回答で見抜く、相見積もりで比べる

5つのチェックポイントは、面談で使える質問に変換してこそ機能します。質問そのものより、答えの質に判断材料があります。同じ質問を各社に投げ、答えを並べて比べれば、候補の差は自然に見えてきます。

面談で使う質問リストと「答えの目安」

次の12の質問を、そのまま面談で使ってください。それぞれに「良い答えの傾向」と「注意が必要な答え」を添えます。

質問

良い答えの傾向

注意が必要な答え

レポートのサンプルを見せてもらえますか?

実物(社名は伏せたもの)を提示し、要因分析と次の打ち手の欄がある

「契約後にお見せします」。数値表のみのフォーマット

アカウントの管理者権限は誰が持ち、解約時のデータの扱いは?

自社に管理者権限または閲覧権限を付与し、解約後の引き継ぎ内容を明示できる

代理店管理が前提で、権限も解約時の引き継ぎも曖昧

実際に運用するのはどなたですか?

運用者の体制・担当社数・自社に割く工数を答え、面談への同席にも応じる

「担当は契約後に決まります」から先の説明がない

目標CPA(顧客獲得単価)やKPIは、どのように決めますか?

商談化率や受注単価など自社の数字から逆算して一緒に設計する姿勢がある

「業界平均で設定します」など、自社の数字に触れない

CV計測の設定は、誰がどう確認しますか?

開始前に計測の動作確認を行い、確認の担当と手順を説明できる

「既存の設定をそのまま使います」で検証の話が出ない

CVのその後(商談化)をどう追いますか?

商談化の確認方法や営業との連携、MA/CRM連携に言及がある

「CV数とCV単価の改善が私たちの仕事です」で止まる

最初の1カ月は何をしますか?

計測設定・初期設計・検証計画を、自社の商材に即して具体的に語る

「実績があるのでお任せください」のみ

予算配分はどの頻度で見直しますか?

見直しの頻度と判断基準(配信結果・季節性など)を説明できる

「随時」「適宜」のみで、基準の説明がない

成果が想定を下回ったら、どの段階で何を見直しますか?

期間と指標の目安を示し、見直す順序(広告文→構造→LPなど)を語れる

「様子を見ましょう」が続き、見直しの基準がない

LPやサイト側に問題がある場合、指摘してもらえますか?

範囲外でも気づいた点は共有する、または改善提案が範囲に含まれる

「広告の範囲外なので関知しません」で終わる

広告費の支払いフローはどうなりますか?

直接契約か立替請求か、請求の内訳と締め支払いを明示

総額の提示のみで、内訳の説明が曖昧

解約時には、何をどんな形式で受け取れますか?

アカウント・レポート・検証結果の引き継ぎ内容と形式を明示できる

「その時にご相談ください」で明示を避ける

この質問リストは、特定の会社を疑うためのものではなく、どの会社との面談でも同じ条件で比べるためのものです。誠実な会社ほど、こうした質問には具体的に答えてくれます。

相見積もりの比べ方――率でなく「範囲・体制・答えの質」

提案が出揃ったら、確認項目を行に、候補社を列に置いた比較表を作ります。

確認項目

A社(仮名)

B社(仮名)

C社(仮名)

手数料率・最低手数料

     

業務範囲(LP改善・タグ設定・クリエイティブ)

     

BtoB・近い商材の実績

     

アカウントの権限・開示

     

レポートの中身

     

担当体制(運用者と話せるか・担当社数)

     

契約期間・解約条件

     

質問への答えの質

     

月額総額(同一広告費で試算)

     

この表を埋めると、選定理由は自然に文章になります。たとえば「手数料率は3社中最安ではないが、LP改善まで範囲に含まれ、商談化まで確認する体制があるためB社を選定」という形です。稟議書の選定理由欄には、この一文を書き写すだけで済みます。

ここまでで、会社を見極める道具は揃いました。ただ、その前に確認しておくべき問いが残っています。そもそも、任せることが自社にとって得なのか、です。

リスティング広告は自社運用と運用代行どちらが得か
損益分岐と「任せ時」

運用を外注する手数料の額面と「自社でやれば無料」を比べるのは、正しい比較ではありません。自社運用(インハウス運用)には、担当者の工数・学習期間・改善が止まる機会損失という見えないコストがかかります。総コストで比べると、答えは自社の体制次第で変わります。

費用で比べる――手数料と社内コストの損益分岐

手数料と比べるべき社内コストは、次の3つです。

      • 運用工数: キーワード・広告文の調整、検索語句の精査、レポート作成にかかる担当者の時間と人件費
      • 学習コスト: 成果を出せる水準に達するまでの学習期間。その間の成果の伸び悩みも含みます
      • 機会損失: 改善が止まっている間に取りこぼす成果。広告費の全額ではなく、「改善できていた場合との差」が損失にあたります

たとえば広告費が月30万円で、兼務の担当者が手を回せず改善が3カ月止まると、90万円分の配信が続く一方で、検索語句や広告文、入札方針の検証が進みません。広告費の全額が損失になるわけではありませんが、その間に得られたはずの改善の余地を取りこぼし続けます。手数料の6万円/月と比べるべきは、この「改善が止まるコスト」を含めた総額です。

自社運用と運用代行の総コストは、次の式で比べられます。

    • 自社運用の月あたりコスト = 月間の運用時間 × 担当者の時間単価 + 学習・ツールにかかる費用 + 改善が止まる・遅れることによるコスト
    • 運用代行の月あたりコスト = 運用手数料 + 社内の連携・確認にかかる工数 + 初期費用の月割り

広告費が月30万円のケースで試算すると、次のようになります。

 


この前提では、金額だけを見ればほぼ同水準です。損益分岐を決めるのは、月20時間を安定して確保できるかどうか、そして学習期間の伸び悩みや改善の遅れをどれだけ許容できるか、という体制側の条件になります。運用時間や時間単価を自社の数字に置き換えて、同じ表を埋めてみてください。

体制で比べる――専任を置けるか・ノウハウを残したいか

費用と並ぶ判断軸が体制です。具体的には、改善サイクルを回す時間を毎週確保できるか、そしてノウハウを社内に残すことが戦略上どれほど重要か、の2点で考えます。

たとえば営業責任者がマーケティングを兼務し、広告に割けるのが週2時間という体制では、日々の入札調整や検索語句の精査まで手が回らないのが現実です。一方、Web経由の受注を事業の柱にする計画があり、運用ノウハウ自体を社内資産にしたいなら、工数を投資してでも自社運用を選ぶ判断がありえます。

両者の中間として、立ち上げは代行に任せて型を作り、軌道に乗ってから内製化するハイブリッドも選択肢です。この場合、前章の「引き継ぎ」の確認がいっそう重要になります。

「任せ時」と「自社運用を続けるべき状態」

運用代行のメリット・デメリットを一覧で眺めても、「うちの場合はどうか」の答えは出ません。次の両面判断表で、自社が当てはまる側を確認してください。どちらか一方が常に正解になる問いではないからです。

「打ち手が尽きた」とは、キーワードや広告文の調整では数値が動かなくなり、アカウント構造や狙うキーワードの設計から見直すべき状態を指します。改善の進め方そのものは別記事で扱います(【リンク設定:リスティング広告 改善(後続記事公開後・任意)|アンカー: リスティング広告の改善方法はこちら】)。

私たちが支援の現場で見てきた限り、専任を置けないまま「時間ができたら改善しよう」とアカウントが放置される例は珍しくありません。任せることは逃げではなく、止まっている改善サイクルを動かすための体制選択です。自社の場合はどちらが得か判断に迷うときは、現状の体制とアカウントを踏まえた壁打ちとして、無料相談もご利用いただけます。

リスティング広告運用代行の発注までの流れと契約前の最終チェック

 

任せる方向に決めたら、発注までは次の5段階で進めます。

      • 課題と目標の整理: 何のために広告を出すか(リード獲得の目標件数)、現状の体制、月額予算の上限を1枚にまとめる
      • 問い合わせ・相見積もり: 候補2〜3社に同じ条件を伝えて提案を依頼する
      • 提案の比較: 前章の質問リストと比較表で、範囲・体制・答えの質を並べる
      • 稟議: 月額総額の内訳、選定理由、期待成果と時間軸、撤退基準をまとめて起案する
      • 契約・開始: 契約前の最終チェックを済ませて開始する

契約前の最終チェックは、次の5点です。

      • アカウントの管理権限(誰が管理者か・データを閲覧できるか・解約後も利用できるか)
      • 解約条件(最低契約期間・解約予告・違約金の有無)
      • 解約時の引き継ぎ(アカウント・レポート・検証結果)
      • レポートと定例の頻度・内容(サンプルで確認済みか)
      • 撤退基準の事前設定

撤退基準は、開始前に決めておくことが重要です。たとえば「6カ月時点でCV単価(CPA)が目標の2倍を超えていたら継続を見直す」のように、数値と期限をセットで稟議に書いておけば、成果が出なかった場合の判断で社内が揉めません。

開始後の進行イメージも共有しておきます。私たちの経験では、初月は計測設定と初期設計・配信開始、2〜3カ月目は検索語句の精査と入札調整が中心です。成果が見えてくる時期は指標によって異なります。配信量やクリックの傾向は数週間、問い合わせ単価(CPA)の傾向は1〜3カ月が目安ですが、BtoBでは商談化率は商談が発生するまでの期間を加味する必要があり、受注への寄与は営業サイクルによって半年以上かかることもあります(商材と予算規模で変わるため、あくまで仮説としての目安です)。「2〜3カ月ですべて判断できる」とは考えず、指標ごとの時間軸を稟議の「期待成果と時間軸」に書いておくと、初月の数字だけで判断される事態を避けられます。

なお、比較の途中段階でも、提案の見方や条件の妥当性を外部の専門家に確認したい場面はあるはずです。相見積もりの1社としてでも、他社提案の比較相談としてでも、活用できるものは活用してください。

リスティング広告の運用代行に関するよくある質問

Q. いま契約している代理店から、別の会社に乗り換えられますか?

A. 乗り換え自体は可能です。ただし、スムーズに移行できるかはアカウントの管理権限と引き継ぎ条件に左右されます。代理店が管理するアカウントで引き継ぎ条件が曖昧な場合、配信実績や検証の履歴を引き継げないことがあるため、現在の契約の解約条件とあわせて確認してから動いてください。

 

Q. Google広告とYahoo!広告の両方をまとめて依頼できますか?

A. 多くの代行会社は両媒体に対応しています。ただし、手数料や最低出稿額が媒体ごとに設定される場合があるため、両方を出稿する前提での月額総額を見積もりで確認してください。

 

Q. 発注したら、社内では何もしなくてよいのでしょうか?

A. 完全な丸投げでは成果につながりにくいのが実情です。商材や顧客に関する情報の提供、CVが商談につながったかどうかのフィードバック、定例ミーティングへの参加は社内の役割として残ります。特にBtoBでは、商談化の情報を代行会社に戻せる体制が、広告の改善精度を大きく左右します。

 

 

まとめ
リスティング広告の運用代行は手数料の「率」でなく「対価と軸」で選ぶ
 

本記事の要点は、次の3つです。

      • 手数料は「対価の中身」とセットで見る: 相場は広告費の20%前後。ただし業務範囲・最低手数料・初期費用まで含めた月額総額で比べる

      • 会社はタイプで絞り、「質問への答えの質」で見抜く: 代理店のタイプで候補を絞ったうえで、実績・アカウント・レポート・体制・契約の5点を質問リストにして各社に投げ、答えを比較表に並べる
    • 自社運用との判断は「総コスト」で比べる: 手数料と比べるのは人件費・学習期間・改善が止まる機会損失。両面判断表で自社が当てはまる側を選ぶ

運用代行は手数料の率でなく、対価の中身と選ぶ軸で決める。この軸を持てば、候補がどこも同じに見える状態からは抜け出せます。それでも、記事の軸を自社に当てはめた「うちの場合はどうか」という問いだけは、一般論では答えが出ません。迷ったときの壁打ち相手として、私たちの無料相談を活用してください。

 

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