理事会や役員会で「次回からハイブリッドで」と決まり、運営の責任者を任された。ところが、具体的に何をどう準備すればよいのかがわからない。「ハイブリッド開催とは」と検索される背景には、こうした状況が多くあります。
ハイブリッド開催とは、物理会場での対面開催とオンライン配信を同時に行う開催形式のことで、ハイブリッドウェビナー・ハイブリッドセミナーとも呼ばれます。ただし、実務でこの言葉が意味するのは「いつもの会場開催に配信を繋ぐこと」ではありません。受付・音声・質疑・トラブル対応が会場側とオンライン側で別々に存在する、つまり2つの運営を同時に回すことです。だからこそ、最初に決めるべきは機材でも配信ツールでもなく、会場とオンラインのどちらを「主」に置くかという比重です。
本記事は、運営として引き受ける側の視点から、次の3つの問いに答えます。
- 比重を先に決めないと、当日何が破綻するのか
- オンライン単独と比べて、工数と人手はどれだけ増えるのか
- 会場とオンラインの参加者を、同じ満足度にできるのか
なお、ウェビナー全般の定義やメリット・デメリットの一覧を知りたい方は、先に【ウェビナーとは】をご覧ください。
ハイブリッド開催とは|会場とオンラインの「同時開催」が実務で意味すること

まず、言葉の意味と、似た開催形式との違いを整理します。ポイントは、「同時開催」という言葉が実務では何を意味するかです。
ハイブリッド開催の定義と、ウェビナーの配信形式の中での位置づけ
ウェビナーとは、オンラインで配信するセミナーのことです。そのうち、物理会場での対面開催を併設し、会場の参加者とオンラインの参加者を同時に受け入れる形をハイブリッド開催と呼びます。ウェビナーの配信形式の1つという位置づけで、詳しい定義や配信形式の種類は、ウェビナーとは何かはこちら【ウェビナーとは】で解説しています。
この形式はコロナ禍を機に広がり、現在も定着しています。博報堂プロダクツの「オンラインイベントに関する調査」(2022年3月14〜16日実施、n=400、対象は全国のオンラインイベントの企画・運営経験者)では、ハイブリッド開催を含むオンラインイベントを今後も続けたいと答えた人が約90%にのぼりました(出典:博報堂プロダクツ「オンラインイベントに関する調査」)。コロナ禍直後の調査である点は割り引く必要がありますが、一時的な代替手段ではなく、開催形式の選択肢として定着したことを示す数字です。
本記事では、職員40名の公益財団法人が、兼務3名の体制で年6回の定期研究会を運営している、という場面を例に進めます。この数字は説明のための仮の設定であり、実在の団体や業界平均ではありません。
オンライン単独・対面のみ・「対面+後日アーカイブ配信」との違い
似た選択肢との違いは、「リアルタイムの双方向性を、会場とオンラインの両方で同時に確保するかどうか」に集約されます。
| 開催形式 | リアルタイムの双方向性 | 会場の場の共有 | 運営の重さ |
|---|---|---|---|
| 対面のみ | 会場内のみ | あり | 会場運営の1系統 |
| オンライン単独 | オンラインのみ | なし | 配信運営の1系統 |
| 対面+後日アーカイブ配信 | 会場内のみ(オンラインは後日視聴) | あり | 会場運営+録画・公開の作業 |
| ハイブリッド開催 | 会場とオンラインの両方で同時 | あり | 会場と配信の2系統 |
見落とされがちなのが、3つめの「対面+後日アーカイブ配信」です。当日は従来どおり会場だけで開催し、録画したものを後日オンラインで公開する形なら、当日の二重運営は発生しません。「遠方の会員にも内容を届けたい」という要望に応えることが目的であれば、この形で足りる場合があります。
判断の分かれ目は、「オンライン側の参加者に、その場で質問や発言をしてもらう必要があるか」という問いです。答えが「いいえ」なら、ハイブリッドにしない判断も合理的です。この選択肢は、引き受け方を整理する記事の後半で改めて取り上げます。

「配信を繋ぐだけ」ではない — 2つの運営を同時に回すということ
ハイブリッド開催の実務を一言で言えば、2つの運営を同じ時刻に並行して回すことです。会場とオンラインでは、同じ機能がそれぞれ別に存在します。
- 受付:会場の受付対応と、オンラインの入室管理
- 音声:会場に拡声する音声と、配信に乗せる音声は別系統
- 質疑:会場の挙手と、オンラインのチャット・Q&A
- トラブル対応:会場の機材トラブルと、配信・回線のトラブル
「配信を繋ぐだけだろう」という見立ては、Zoomでの打ち合わせ経験からの類推として自然なものです。少人数のWeb会議なら、1人で開いて1人で回せるからです。しかし研究会やセミナーの規模になると系統の数が変わります。たとえば開始5分前には、「会場の受付」と「オンラインの入室できないという問い合わせ」が同時に発生します。1人で両方を見ることはできません。
この2系統を同時に回す以上、どちらを主にするかを最初に決める必要があります。
最初に決めるのは機材ではなく「比重」— 会場とオンラインのどちらを主に置くか
ハイブリッド化の準備は、会場とオンラインのどちらを「主」に置くかを決めるところから始まります。この決定が、機材・台本・人の配置すべての前提になります。
比重を決めないと、機材も台本も人の配置も決まらない
比重は、準備を進めながら追々調整できるものではありません。すべての準備の前提です。次の6つは、いずれも比重によって答えが変わります。
| 比重で決まるもの | 会場主なら | オンライン主なら |
|---|---|---|
| 機材構成 | 会場の進行を配信に中継する構成 | 配信画面の品質を優先した構成 |
| 進行台本 | 会場の参加者に向けて話す台本 | カメラの向こうに向けて話す台本 |
| 登壇者への依頼内容 | 普段どおりの登壇+撮影の案内 | カメラ目線や資料の見せ方の依頼 |
| 質疑の受け方 | 会場の挙手を先に受ける | チャットの質問を先に読み上げる |
| 撮影位置 | 演台の正面 | スライドと登壇者が両方入る位置 |
| 当日の人の配置 | 会場側に厚く | オンライン側に厚く |
比重を決めないまま準備を始めると、多くの場合、無意識のうちに「会場向けの進行をそのまま流す」形になります。その結果、当日オンライン側では、スクリーンの資料が読めない、音声が途切れて聞こえない、質問の機会がないまま終わる、といった事態が起きます。会場は普段どおり成立しているため、会場にいる責任者がこの破綻に気づくのは、終了後にアンケートを見たときです。
注意したいのは、「決めない」ことは「両方に均等に配慮する」ことではない、という点です。比重を決めないことは、どちらの体験も設計しないことと同じ結果を招きます。
比重を決める3つの判断軸

では、どうやって決めるか。判断軸は3つあります。これは、ビズブーストが支援の現場で使っている整理です。
| 判断軸 | 確認すること | 判断の傾き |
|---|---|---|
| ①開催の目的はどちらにあるか | 参加者同士の交流やその場の質疑が目的か。知見の周知・記録・遠方への到達が目的か | 交流・質疑なら会場主、周知・記録ならオンライン主 |
| ②参加者はどちらに多いか | 会員名簿の所在地分布や過去の参加実績から概算する | 多い側を主にする |
| ③失敗したときにどちらが痛いか | 理事・来賓・外部登壇者はどちらにいるか。開催の趣旨はどちらの参加者に向いているか | 破綻が致命的になる側を主にする |
3つの軸の答えが割れた場合は、③を優先することをおすすめします。①②の判断を誤っても満足度の問題にとどまりますが、③を誤ると組織の信用に関わるためです。
たとえば、会員の7割が遠方に住む学会の定例研究会なら、オンライン主が自然です。逆に、理事や来賓が会場に集まる周年記念の回なら、会場主に傾きます。同じ組織でも、回の性格によって答えは変わります。
もう1つ大切なのは、この3軸を自分1人で決めきる必要はないということです。運営責任者の多くは起案者であって決裁者ではありません。この表をそのまま論点として理事会・上層部に出し、「どちらを主にするかを決めてください」と判断を仰ぐ使い方ができます。
会場主型・オンライン主型で当日はこう変わる
主が決まると、当日の風景は具体的に変わります。
| 項目 | 会場主型 | オンライン主型 |
|---|---|---|
| カメラが向く先 | 演台の登壇者 | スライドと登壇者(配信画面の見やすさ優先) |
| 司会が最初に話しかける相手 | 会場の参加者 | 画面の向こうの参加者 |
| 質疑の順番 | 会場の挙手が先 | チャットの質問が先 |
| トラブル時に守る側 | 会場の進行を止めない | 配信を止めない |
同じ研究会でも、会場主型なら司会は会場に語りかけ、オンラインには要点をチャットで補足します。オンライン主型なら司会はカメラに向かって話し、会場は観覧席に近い位置づけになります。
比重というと「会場7:オンライン3」のような配分を想像するかもしれませんが、細かい比率を決める必要はありません。決めるのは「主」がどちらかだけです。それだけで、当日の設計の大半が決まります。なお、主を決めることは従の側を切り捨てることではありません。従の側に何を保証するかは、後半の満足度の話で扱います。
主が決まると、増えるものが数えられるようになります。
ハイブリッド開催で二重になるもの — 工数・人手・コストの増分
ハイブリッド開催の負荷は、「オンラインの分が少し増える」のではありません。準備・当日・事後のそれぞれで作業が二重になります。ここでは何が二重になるのかを仕分けし、当日の人手をモデルケースで試算します。
準備・当日・事後で何が二重になるのか
| 工程 | 二重になるもの | 増えるが二重ではないもの | 変わらないもの |
|---|---|---|---|
| 準備 | 案内文と申込導線(会場用・オンライン用の2経路)、リハーサル(会場系統と配信系統) | 配信環境の準備(新規の追加)、会場下見での配信要件の確認 | テーマ企画、登壇者の選定、会場手配そのもの |
| 当日 | 受付(会場受付とオンラインの入室管理)、音声(会場の拡声と配信音声)、質疑(挙手とチャット)、トラブル監視 | — | 登壇・講演そのもの |
| 事後 | アンケート回収(会場・オンラインの2経路) | アーカイブの編集・公開 | 開催報告の骨子 |
たとえば案内文は、会場参加者には「会場へのアクセスと受付時間」を、オンライン参加者には「視聴URLと入室手順」を伝える必要があり、1通の使い回しでは済みません。
一方で、すべてが2倍になるわけではありません。テーマの企画や登壇者への依頼、会場手配そのものは従来と変わらず、重くなる作業は直前準備と当日に集中しています。
当日の人手はどれだけ増えるか — モデルケースでの試算
冒頭で設定したモデルケース(職員40名の公益財団法人、兼務3名、年6回開催)で、当日の人手を試算します。
| 開催形式 | 当日の人手 | 役割の内訳 |
|---|---|---|
| 対面のみ(現状) | 3名 | 受付2名、進行1名 |
| オンライン単独 | 3名 | 司会1名、配信操作1名、オンライン監視1名 |
| ハイブリッド開催 | 5〜6名 | 会場側:受付・マイク係1〜2名、司会1名。オンライン側:配信操作1名、オンライン監視1名。カメラの切り替えが必要な構成ならさらに1名 |
注目すべきは、オンライン単独への切り替えなら人数は3名のまま(役割の中身は入れ替わる)で回るのに対し、ハイブリッドでは5〜6名が目安になる点です。兼務3名の体制のままでは、2〜3名足りません。
この試算は、私たちがハイブリッド開催の運営を支援してきた経験に基づく目安であり、外部の統計ではありません。会場の広さや機材構成、質疑の量によって必要人数は変わるため、「自組織で数えるための出発点」として使ってください。足りない2〜3名をどう埋めるかは、最終章で整理します。
費用は「会場費が浮く」のではなく「配信費が純増する」
費用も人手と同じ構造です。ハイブリッド開催では会場費がこれまでどおり残り、そこに配信のための費用(機材、回線、配信システムの利用料、配信を見る人)が上乗せされます。「会場費→配信費」の置き換えではなく、「会場費+配信費」の足し算です。
上層部から「オンライン化すれば会場費が浮くのでは」と言われることがありますが、それはオンライン単独に全面移行した場合の話です。会場を残すハイブリッドでは、会場費は浮きません。この切り分けを先に共有しておくと、その後の予算の相談が噛み合いやすくなります。

また、会場側には配信のために追加で必要になる機材があります。何をどう揃えるかは開催の規模と比重によって変わり、さらには会場選定の段階で回線や音響のライン出力といった配信の要件を確認しておくことも重要です。
なお、この章の人手と費用の見積もりを自組織の条件で試してみたい方は、無料相談で一緒に整理することもできます。
当日の進行の難所 — トラブルと満足度の非対称にどう備えるか
人数を揃えても、当日の進行にはハイブリッド固有の難所が残ります。難所は「質疑」「間」「空気」の3つに集約され、その先に、会場とオンラインの満足度は構造的に同じにならないという現実があります。順に見ていきます。
進行の難所は「質疑」「間」「空気」の3つ
| 難所 | 事前に決めておくこと |
|---|---|
| 質疑 | 会場の挙手とチャットのどちらを先に受けるか(比重に沿って決める) |
| 間 | 問いかけの後に待つ時間(台本に明記する) |
| 空気 | 会場の様子を配信に橋渡しする言葉(司会の役割にする) |
1つめは質疑です。会場の挙手とオンラインのチャットという2つの受け口を、司会が同時にさばくことになります。どちらを先に受けるかを当日の判断に委ねると、司会は目の前の挙手を優先しがちです。比重に沿って順番を事前に決め、オンラインの質問は司会が読み上げる運用にします。
2つめは間です。ライブ配信には遅延があり、オンライン側の反応は遅れて届きます。問いかけの後に沈黙があっても、無反応とは限りません。まだ届いていないだけの場合があります。沈黙を恐れて先へ進むと、後から届いた回答を拾えなくなるため、「問いかけの後は意図的に長めに待つ」と台本に書いておくのが確実です。
3つめは空気です。会場の笑いやうなずき、休憩中の雑談は配信には乗りません。オンライン側から見ると「静かな配信」に見えるため、司会が「会場ではいま、こんな反応がありました」と言葉にして橋渡しする役割を担います。
オンライン側が落ちても、会場からは気づけない — トラブル監視の体制
ハイブリッド開催で最も怖いのは、トラブルが起きることではなく、片側のトラブルに気づけないことです。
典型的な構図はこうです。講演の途中で配信の音声が消える。しかし会場では登壇者の声が普段どおり響いており、責任者も司会も会場にいるため、誰も異常に気づかない。終了後、オンライン参加者からのメールで初めて発覚する。会場が成立しているほど、オンライン側の破綻は見えなくなります。
だからこそ、オンライン側を常時見る監視役を1名置きます。監視役が見るものは3つです。
- 配信の映像と音声(視聴者と同じ画面で確認する)
- チャットとQ&A(質問と、「聞こえません」という異常の報告の両方)
- 入室できない参加者への対応
チャットを見る係は「盛り上げ役」(チャットモデレーター)として紹介されることもありますが、実態は当日の成否を左右する監視要員です。人数試算に「オンライン監視1名」を含めたのは、この役割のためです。
あわせて、トラブル時に何を優先するかも比重で事前に決めておきます。会場主なら「会場の進行は止めず、配信は復旧担当に任せる」、オンライン主なら「配信の復旧を最優先し、会場には司会がつなぎを入れる」といった形です。リハーサルも、会場系統と配信系統の2系統で行う必要があります。トラブルへの現実的な備えは、早く気づいて対処できる体制を整えることに尽きます。
満足度の非対称と、「どちらかを割り切る」という判断
会場とオンラインの参加者を、同じ満足度にできるのか。結論から言えば、完全に同じにはできません。これは運営の工夫不足ではなく、構造の問題です。
- 登壇者は、目の前にいる会場の参加者を見て話す
- 会場の雑談や熱気、休憩中の交流は配信に乗らない
- オンライン参加者の反応は、登壇者からは見えない
- 質疑では、物理的に目に入る会場の挙手が先に拾われる

前述の博報堂プロダクツ調査(2022年3月、n=400)にも、この構造は表れています。オンラインイベントのメリットに「金銭的・人的コストの削減」を挙げた運営経験者が50.5%いる一方で、デメリットの1位は「参加者や登壇者間でのコミュニケーションの取りづらさ」の60.3%でした。運営経験者自身が、双方向のやりとりを構造的な弱点と認めているということです。
したがって、「両方の参加者に完璧に配慮する」を目標に置くと、兼務数名の体制では設計が成り立ちません。現実的なのは、主の側の体験を守り、従の側には「最低限これを保証する」というラインを決めて事前に明示する割り切りです。
- 会場主型の例:オンライン側には「音声が確実に聞こえること」「スライドが読めること」を保証し、質問は投稿フォームで受けて後日全員に回答する
- オンライン主型の例:会場側には「その場で質疑できること」「終了後の交流の時間」を保証し、カメラや演出は配信画面を優先する
割り切りは、従の側を捨てることではありません。保証するラインを明示するからこそ、参加者は安心してその参加形式を選べます。
最後に1つ、言葉にしておきたいことがあります。対面の研究会が持っていた場の空気や偶発的な交流が、ハイブリッド化で薄まることへの寂しさは、多くの運営者が感じるものです。それは「オンラインは手抜き」という話ではなく、対面とオンラインが別の体験だということです。失われるものを認めたうえで、それでも届く範囲を広げる価値があるか。この問いに組織として答えることが、ハイブリッド化の判断そのものだと言えます。
ハイブリッド開催を引き受ける前に — 社内への説明と人手の出どころ

ここまでの見積もりを、社内に通す段取りに移します。ポイントは、理事会・上層部と兼務メンバーとで、必要な説明が異なることです。
理事会には「比重・費用構造・人手」、兼務メンバーには「作業量の見通し」
理事会・上層部に出すのは、「できない理由」ではなく「判断してほしい論点」です。次の3点に絞ります。
| 論点 | 内容 | 決めてほしいこと |
|---|---|---|
| ①比重 | 会場とオンラインのどちらを主に置くか(3つの判断軸の表を添える) | 主をどちらにするかの決定 |
| ②費用構造 | 会場費は浮かず、配信費が純増する | 追加費用の予算枠 |
| ③人手 | 当日はオンライン単独より2〜3名多く必要(試算表を添える) | 人手の手当ての方針 |
言い方の型としては、たとえば次のようになります。「配信を繋ぐだけではなく、当日はもう1つの受付と進行がオンライン側に発生します。どちらを主にするかのご判断と、2〜3名分の人手の手当てをお願いします」。任命を受けた立場で「思ったより大変です」とは言いにくいものですが、判断してほしい論点の形にすれば、できない理由を並べることにはなりません。
兼務メンバーに対しては、先に作業量の見通しを共有します。人数試算の表を見せ、誰がどの役割を担うのかを開催のたびに明確にします。特にオンライン監視は、「当日の成否を分ける仕事」として位置づけを言葉で伝えることが大切です。雑務と受け取られたまま当日を迎えると、手薄になりやすいのがこの役割だからです。
人手をどこから出すか — 兼務で回す/一部を外に出す/今回はやらない
試算で見えたギャップを埋める選択肢は3つです。
| 試算とのギャップ | 選択肢 | 確認すること |
|---|---|---|
| 1名程度 | 他部署の応援や兼務の調整で吸収する | 応援側の本業への負荷、開催日と繁忙期の重なり |
| 2名以上 | 配信操作・オンライン監視など、外に出せる部分の外部化を検討する | どこまでを外に出し、どこを自組織に残すか |
| 目的が「遠方に届ける」だけ | 対面+後日アーカイブ配信に切り替える(今回はハイブリッドにしない) | リアルタイムの質疑が本当に必要か |
選択肢は組み合わせられます。たとえば、兼務3名と他部署の応援1名で会場側を回し、配信操作と監視だけを外部に出す、という形です。ハイブリッド開催は機材と進行が二重になる分、外部の支援を検討する対象になりやすい形式でもあります。ウェビナー代行の支援範囲と費用はこちら【ウェビナー代行】で解説しています。
ただし、どの選択肢を選ぶ場合でも、比重の決定だけは外に出せません。どちらの参加者を主とするかは開催の目的そのものであり、自組織にしか決められない判断です。
ハイブリッド開催は、機材を増やす話ではなく、人手を増やす話です。その人手をどこから出すかが、この判断の本体です。
まとめ:ハイブリッド開催は「2つの運営」— まず比重を決めることから
ハイブリッド開催とは、会場とオンラインの同時開催であり、実務では2つの運営を同時に回すことを意味します。本記事の3つの問いへの答えを整理します。
- 比重を先に決めないと、機材も台本も人の配置も決まらず、当日は会場が成立したままオンライン側だけが破綻します
- 当日の人手は、オンライン単独なら3名で回る規模でも、ハイブリッドでは5〜6名が目安です(モデルケースでの仮の試算)
- 会場とオンラインの満足度は構造的に非対称です。主の側の体験を守り、従の側は保証するラインを決めて明示する割り切りが現実解です
最初の一歩は、機材選びでも配信ツールの比較でもありません。次の理事会や打ち合わせで、「会場とオンラインのどちらを主にするかを決めさせてください」と切り出すことです。比重が決まれば、増える工数と人手は数えられるようになり、引き受け方も選べるようになります。
「どちらを主にするか」と増える工数を、一緒に整理しませんか
ビズブーストは、ウェビナー・ハイブリッド開催の企画から当日運営までを支援してきました。無料相談では、本記事で紹介した比重の判断軸と人手の試算を、貴組織の開催規模・体制に当てはめて整理します。外部に出すかどうかを決める前の、論点整理の段階からご相談いただけます。

