「インサイドセールスを内製化したが、どうも機能しない」
BtoB製造業の営業本部長であるあなたは、このような悩みを抱えていませんか?
長年、技術力と現場の経験に支えられてきたあなたの企業で、営業組織の変革は喫緊の課題となっています。熟練の営業マンが引退し、新規の顧客開拓が鈍化する中で、展示会や飛び込み営業といった従来のやり方は通用しなくなりつつあります。
そこで、新しい営業手法として注目したのがインサイドセールス。しかし、いざ導入してみると、期待したほどの成果が出ず、むしろ「人を採用したがなかなか育たない」「成果を出せる人材が定着しない」といった新たな課題が噴出しているのが現実かもしれません。
しかし、その根本原因は本当に“人材”にあるのでしょうか。
本記事では、インサイドセールスの定着・成果不振が、実は営業組織の構造的な課題から生じていることを解説します。そして、インサイドセールスを「単なる営業支援部隊」から「商談創出のインフラ」へと進化させるための、具体的な営業設計のヒントを、営業本部長であるあなたに提供します。
BtoB製造業において、インサイドセールスを導入する企業は増えています。その背景には、以下のような製造業ならではの課題があります。
こうした課題を解決するために導入されたはずのインサイドセールスですが、その多くが思うような成果を出せていないのが実情です。
◆よくある課題の例
この状況を「人材のせい」にして放置していては、いつまで経っても成果は出ません。今こそ、営業設計そのものを見直すタイミングなのです。
インサイドセールスが機能しない原因は、採用や育成の問題ではなく、多くの場合、以下の4つの構造的な誤解と課題に起因しています。
1. インサイドセールスを「営業支援部隊」としてしか捉えていない構造的誤解
多くの企業がインサイドセールスを「アポ取り」や「見込み客の電話フォロー」といった、フィールドセールスの"お手伝い"と位置づけています。
しかし、この認識は根本的に間違っています。
本来、インサイドセールスは“商談創出のインフラ”です。マーケティング部門が獲得したリード(見込み客)を育成し、顧客の課題を深く掘り下げ、質の高い商談を創出する“前線”を整える戦略要員なのです。
◆商談創出のインフラとしての役割詳細
2. KPIと評価軸の曖昧さ
「アポの件数だけを追って終わり」になっていませんか?
インサイドセールスの成果指標が「アポ獲得件数」だけに偏ってしまうと、数をこなすための質の低い商談が増加し、フィールドセールスとの連携不和を招きます。
重要なのは、営業全体の成果に連動した評価軸を設けることです。
◆ダメなKPIと良いKPIの比較
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ダメなKPIの例 |
良いKPIの例 |
理由 |
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獲得アポ件数 |
商談化率 |
商談の質を問わずアポを取ることが目的になり、フィールドセールスの負担が増加する。 |
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電話コール件数 |
パイプライン貢献度 |
活動量だけを評価し、成果に直結しない。営業全体の成果への貢献を可視化することで、ISの存在意義が高まる。 |
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単独での評価 |
ISが創出した商談からの受注率 |
インサイドセールスとフィールドセールスの評価を連動させることで、連携が強化され、チームとしての成果最大化につながる。 |
◆評価制度への落とし込み
インサイドセールス担当者の評価が、営業全体の成果に連動する仕組み(例:ISが創出した商談からの受注額の一部をインセンティブとして還元)を導入することで、インサイドセールスは「雑務担当」ではなく、「営業チームの一員」としてモチベーションを高く保つことができます。
3. 営業部内での“インサイドセールスの役割定義”と“連携ルール”が不在
「誰がどこまでやるのか」という役割の境界線が曖昧なままでは、組織は機能しません。特に、「インサイドセールスがどこまで顧客の課題をヒアリングするか」「フィールドセールスにどの情報まで引き継ぐか」といったルールが不在だと、連携は破綻します。
◆インサイドセールスとフィールドセールスの役割分担表
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営業プロセス |
インサイドセールスの役割 |
フィールドセールスの役割 |
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リード獲得 |
既存リストの整理、見込み顧客へのファーストアプローチ |
なし(主にマーケティング部門の役割) |
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リード育成 |
顧客の課題ヒアリング、興味度合いの評価(ホットリードか判断) |
必要に応じて情報提供、技術的な質問への回答サポート |
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商談創出・引き継ぎ |
BANT情報のヒアリング完了後、商談設定。CRM/SFAに情報を詳細に記録 |
引き継ぎ情報をもとに商談準備・実行。ISから事前に顧客情報を共有 |
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商談クローズ |
なし(フィールドセールスが担当) |
最終的な提案、クロージング、受注 |
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失注後のフォロー |
顧客の関心度に合わせ、定期的な情報提供や再アプローチ |
ISに情報をフィードバック。今後の営業戦略に活かす |
この分担表を策定し、組織全体で共有することで、フィールドセールスとインサイドセールスの役割が明確になり、無駄な業務重複や「伝言ゲーム」のような非効率なやり取りがなくなります。
また、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理システム)を積極的に活用し、顧客情報を一元管理することも、円滑な連携には不可欠です。
4. 本部長が“戦略としての営業分業”にコミットできていない構造
営業組織の変革は、現場の熱意や努力だけで成し遂げられるものではありません。インサイドセールスを組織に定着させ、成果を出すためには、営業本部長がトップダウンで分業モデルを設計し、KPIや評価制度、連携ルールにまでコミットする姿勢が不可欠です。
「インサイドセールスを導入するぞ」という号令をかけただけで、具体的な設計を現場任せにしていないでしょうか?この戦略的な視点とコミットメントがなければ、インサイドセールスは単なる戦術として形骸化してしまいます。
「技術力や現場の経験こそが価値」という製造業の文化は、決してインサイドセールスの妨げになるものではありません。むしろ、この強みを活かすことで、他社にはない強力な営業組織を構築できます。
◆製造業におけるインサイドセールスの成功事例
この事例のように、インサイドセールスは専門知識を持つ人材の能力を、より多くの顧客に効率的に提供するための「窓口」となりえます。
結論:インサイドセールスは「人を雇うこと」ではなく「営業組織を再設計すること」
インサイドセールスが機能しないのは、「人材不足」という現場の課題に見えて、その本質は「営業組織の構造設計」というマネジメントレイヤーの課題です。
特に製造業では、属人化を脱却し、安定的に商談を創出し続けるためには、インサイドセールスを中核に据えた分業体制の構築が必須です。
「人がいない、育たない、辞める」という悩みを“現場の問題”と切り離してしまうのではなく、営業組織の抜本的な構造改革の入り口として、インサイドセールスを再設計する視点を持つことが、営業本部長に求められています。
今、あなたの営業組織は、インサイドセールスを「単なるリソース」としてではなく、「成果を出すための戦略」として機能させることができていますか?
本記事で解説した営業組織の構造改革は、一朝一夕に実現できるものではありません。特に、日々の業務に追われる中で、戦略的な組織設計まで手が回らないという営業本部長の方も多いのではないでしょうか。
もしあなたが、インサイドセールスの導入・定着に課題を感じているのであれば、ぜひビズブーストにご相談ください。当社は、BtoB製造業の営業組織を熟知し、インサイドセールスの戦略設計から実行までを一貫してサポートしています。
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